100年 MUSIC featuring Artist

Vol.3 Charice

「第2章の幕開けに向けて、今、日本ツアーを振り返る」

 2月に行なわれた初のジャパン・ツアーから約5ヵ月。"奇跡の歌声"と呼ばれるシャリースの第2章が今、始まろうとしている。
デビュー・アルバム『シャリース』は全米アルバム・チャートで初登場8位を記録。アジア人シンガーとしては初の全米トップ10入りという快挙を成し遂げた上、日本でも 20万枚を突破するビッグ・セールスとなって鮮烈な印象を残した。そんな彼女の第2章は果たしてどのようなものになるのだろうか……。
現在2ndアルバムを制作中のシャリースだが、それに先駆け、まずは彼女の真骨頂と言ってもいい感動的なバラードがここに届けられた。日本テレビ系・水曜ドラマ『ブルドクター』の主題歌としてながれている「Far As The Sky」だ。13日から一斉配信されたこの曲はレコチョク着うた週間ランキング(7月13日付)で総合チャート10位、洋楽チャートでは堂々の1位を獲得しており、既に大きな注目を集めている。

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「Far As The Sky」についてシャリースは次のように話す。
「日本のテレビ・ドラマの主題歌を歌うのは今回が初めてのことなので、とてもワクワクしています。この"Far As The Sky"はとてもロマンチックな作品で、私自身が大好きな曲なんです。なぜなら、これは誰かに"なんでもできる"ということを伝える曲だから。その相手が彼女だろうが彼だろうが関係なく。つまり可能性は無限大だということを歌った素晴らしい曲なので、早くみなさんに聴いていただきたいんです」
この曲に込めた深いメッセージについても彼女はもう少し話してくれているのだが、それはまた次回紹介するとして、ここではちょっと時間を遡ってみることにしよう。

 1992年5月にフィリピンで生まれ、7歳の頃にはもう歌の大会に出場するようになっていたシャリース。転機が訪れたのは12歳のときで、フィリピンにおけるアメリカン・アイドルのようなコンテストに出場した際の映像がYou Tubeにアップされたことによる。それをきっかけに韓国のオーディション番組から出演依頼が来て、そこで歌った映像がまたアップされ、「すごい!」という評判がアメリカにも飛び火。米で人気の司会者/女優エレン・デジェネレスがその映像を観たことから彼女のトークショー番組に出演することとなり、その流れでアメリカでもっとも影響力のあるトークショー番組「オプラ・ウィンフリー・ショー」にも出演することになったのだ。そして、その際のパフォーマンスを観たデイヴィッド・フォスター(セリーヌ・ディオン、マイケル・ジャクソン、マドンナ、チャカ・カーン、シカゴほかを手掛けてきた大物プロデューサー)が彼女のシンガーとしての才能に驚愕し、ワーナーミュージックとの契約の橋渡し役を自ら買ってでた上、作曲とプロデュースも担当。シングルはたちまちチャートを上昇し、全米でブレイク。デビュー・アルバム『シャリース』は、昨年7月に日本でもリリースされることとなった。
すぐにワイドショーや歌番組などで大きく取り上げられ、日本でもたちまちブレイクしたその様子はみなさんもご存じの通りだが、なかでもその実力をハッキリと知らしめたのは10月に東京国際フォーラム ホールAで行なわれた「デイヴィッド・フォスター&フレンズ」と銘打たれたコンサート。ナタリー・コールやピーター・セテラといった豪華アーティストの歌が続いたあと、なんとトリで登場したシャリースの堂々たる歌唱力は、厳しい評論家を含む多くの観客を魅了し、唸らせたのだ。しかし、そこで披露したバラード表現がシャリースの全てではなかった。冒頭で書いた通り、今年2月に初のジャパン・ツアーを名古屋・東京・大阪のゼップで行なったのだが、そこではスケール感のあるバラードはもちろんのこと、ビヨンセやマイケル・ジャクソンのアップテンポ曲もカヴァーし、激しいダンスも披露したのだ。R&Bあり、ポップあり、ダンスあり、バラードありの、誰もが楽しめる華やかなエンターテインメント・ショー。デビュー作はバラード主体の作りだったが、なるほど彼女はそこだけにとどまることなくシンガーとしての自分を進化させようとしていることがわかる、そんなショーだった。
東京公演の翌日、彼女に会って話を聞いた。そこからもう5ヵ月が経つとはいえ、しかしそこでの話は彼女の第2章となる2ndアルバムを捉えるためのヒントにもなりうるものだったので、ここできちんと紹介しておこう。

「今までやったショーケース・ライヴは2曲か3曲歌うだけでしたが、今回は26~27曲をひとりで歌う、私にとって初めての正式なコンサート。ですから緊張しましたし、不安もありました。けど、お客さんがあんなふうに盛り上がってくれて、嬉しかったですね。長いショーの構成を考えたりすることも、とても楽しめたし、やりがいのあることでした。構成に関しては自分でもいろいろとアイディアを出しましたが、音楽監督やマネージャーのアドバイスも聞いて、みんなで練り上げました。オリジナル曲よりもカヴァーを多く歌った理由ですか? それはやっぱりみんなが知っている曲を歌ったほうが楽しんでもらえると思ったから。オリジナル曲でも"ピラミッド"のようなヒット曲なら知ってもらえてるでしょうけど、でもみんながみんな私のアルバムを聴き込んではいないだろうから、有名なカヴァーをたくさん歌うことにしたんです。それに、そもそも私はカヴァー曲で有名になったわけですし。カヴァーを歌うのは、私にとってはとても意味のあることなんです。例えばマイケル・ジャクソンの曲を歌えば、そこに彼へのリスペクトも込めることができるわけですからね」
「昔はダンサーになりたいと思っていたこともあるので、マイケル・ジャクソンからは多大なる影響を受けました。"ビリー・ジーン"でハットをポーンと投げたのは気持ちよかったですね(笑) ダンスするのが好きなんですよ、私。でも、そういうイメージはそんなにないでしょ? だからお客さんたちを驚かせたかったっていうのもあります。このツアーのためにダンスの先生について、みっちり練習したんですよ。それに、シャリースはバラードだけじゃないってところもアピールしたかった。確かにバラードは私の強みではあるけど、それだけだと思われたくはないんです」
「初めて1時間40分に及ぶショーをやってみて、楽しめたところもたくさんありますが、まだまだだなっていう反省のほうが自分では大きかったりしますね。いつもそうなんですが、"次はもっとうまくやれる""私はもっともっとできる"って自分に言い聞かせながら前に進んでいるんです。デビューからこんなに短い時間でZEPPのような会場を満員にすることができたのは幸せなことですし、みなさんにすごく感謝しています。でもだからこそ、もっともっと成長して、いいライヴを見せられるようになりたい。今回のショーの点数を自分でつけるとしたら……そうですねぇ、まだ50点ですね。これから少しずつ100点に近付けられるように頑張りたいです!」

取材・文/内本順一

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Far As The Sky

CHARICE
「Far As The Sky」
(日本テレビ系水曜ドラマ「ブルドクター」主題歌)
着うた レコチョク 7/6先行配信 7/13 一斉配信スタート!


オフィシャルサイト
http://wmg.jp/artist/charice

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